2016年11月23日水曜日

トラウマを受けやすい人

こんにちは‼
心理療法士の加藤絢子です。



今回のブログは「どういう人がトラウマを受けやすいか」を考えていきたいと思います。


PTSDは、トラウマの結果生じる病気の1つです。
どんな人でも、衝撃的な出来事の強度・期間・近接度に応じてPTSDを発症しやすくなるのですが、同じ出来事を体験してもPTSDを発症する人としない人がいます。





衝撃的な出来事の後にPTSDを発症するかどうかを予測する最大の要因は、身近な人による支えの有無であることが分かっています。

生活上のストレスとトラウマの深刻さはそれに次ぐ予測因子になっていますが、身近な人による支えの有無がそれら以上にPTSDの発症に関わるというのは注目に値します。



身近な人による支えの有無


「親しい人がいるか」という物理的な側面もありますが、関係性という「質」も大きな関わりがあります。

物理的に身近なところに人がいるだけでなく、その人から支えてもらうような関係性を持てているか、ということが重要なのです。

身近な人による支えを得るためには、人を信頼し関係を作る能力が求められます。

しかし、
そのような能力は、いろいろな要因によって妨げられてしまいます。



例えば、

既に社交不安障害などになっていて、その症状として他人と関わるのが難しくなっているようであれば、トラウマ体験後にも人の支えは得られにくくなるでしょう。






また、
生育環境の影響で、信頼に基づく対人関係を築くことが難しいという人もいます。

家庭内の緊張が高かったり、親の不安が強すぎて甘えたり頼ったりすることができなかった、などという場合にも、やはり人を信頼して関係を作る能力は育ちにくくなります。

また、
身近な人たちが不規則で予測できない動きをする場合にも、対人関係のルールが分からなくなってしまい、安心できる対人関係が築けない、ということになってしまいます。


例えば、

・ある時には褒められたことで、別の時には叱られる
・何かが急に決められてその理由が全く分からない


というような環境がそれにあたります。

そういった環境でも、「なぜ?」と聞くことができて、きちんと答えてもらえる場合には問題が少ないのですが、「なぜ?」と聞くためにもある程度の安心感が必要ですので、実際には難しいことが多いのです。




そのほか、PTSDの発症のしやすさについては、元々のパーソナリティーや家族のうつ病など、生物学的な要素も関わると言われています。

しかし、
これらはやはり身近な人による支えの有無よりも関連度の順位が低いのです。

ですから、
ある程度、PTSDになりやすい素質を持っていたとしても、それ自体が決定的だというわけではなく、トラウマ体験後の対人関係に注目する意味はとても大きいと言えます。




注意


トラウマを持つ人の中には、以下のように思う人がいます。

「もっとひどい体験をしているけれども病気になっていない人もいるのに、自分は人間として弱いのではないか」

「自分はたいした体験をしていないのだから、これはトラウマとは呼ばないのではないか」



トラウマ体験の影響を決めるのは、出来事そのものの衝撃度だけではなく、それを受け取る側の因子(元々対人関係の中で安定しているか)

そして、
トラウマ体験後の経過(トラウマ体験を一人で抱えなければならなかったか)が大きな影響を与えることになります。


単に出来事の酷さを比較することは全く意味がなく、「その人はどのようにその出来事を体験したか」ということが考慮すべき最も大切なことだと言えます。

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