2016年10月24日月曜日

衝撃をどう乗り越えるの?

対処することが出来ないほど大きな衝撃を受けた時にできる心の傷のことを『トラウマ(心的外傷)』と言います。

私たちは、通常、小さな衝撃に対してはその都度、対処しながら暮らしています。




私たちの心身には、自己防衛システムがいろいろな形で備わっています。

通常は、そのシステムを使い、生活の中の様々な出来事に適応しながら暮らしているのです。

例えば、

何かでショックを受けた場合、そのことをしばらくクヨクヨと考えてみたり、気分転換に何かをしてみたり、早く寝てしまったり、親しい人に愚痴を聞いてもらったり、というやり方でそれを乗り越えている人が多いでしょう。

これらには、それぞれ、衝撃を乗り越える上での意味があります。

例えば、

「クヨクヨ考える」ということは、出来事を繰り返し思い出すことによって、その記憶に慣れるという作用があります。

最初の衝撃は大きくても、何度も思い出しているうちに、慣れが進み、それほど強い感情を喚起しなくなってくるのです。

あるいは、

繰り返し思い出しているうちに、いろいろな角度からその出来事を見ることができるようになってきて、「それほどたいしたことではなかったのかもしれない」と気づいてくる場合もあります。

ここでは、出来事の修正が起こっているということになります。




「気分転換に何かをしてみる」というのは、「普段の自分を思い出す」という効果があります。

ショックに巻き込まれてバランスを崩してしまっているところから、普段の自分の感覚を取り戻すことによって、態勢を立て直すことができるのです。




「早く寝てしまう」というのも、自分の中の健康な部分を取り戻す役に立ちます。

よく眠って、体力も取り戻し、すっきりした頭で目覚めることができれば、対処能力が増して感じるものです。

また、一晩寝てみることによって、記憶の修正効果も期待できます。

前日よりも元気な状態で振り返ってみれば、違った側面も見えて、「それほどたいしたことではなかったのかもしれない」という気持ちになりやすいものです。





「親しい人に愚痴を聞いてもらう」というのも、ショックから立ち直る上では、とても強力なものです。

こんなに酷い目に遭った、ということを話して、「それは大変だったね」などと優しく言ってもらえれば、それだけで傷が癒されてしまう人も多いでしょう。

自分の体験を人に話すというのは、「記憶に向き合い、慣れる」という作用もありますし、それ以上に、現在の自分を受け入れてもらっていることを実感する効果があります。





ショックに直面したときには、そのこと自体の衝撃もさることながら、「自分」というものにも目が向きます。

「なぜ自分はこんな結果を引き起こしてしまったのだろうか」
「人は、自業自得だと思っていないだろうか」
「自分という人間は永遠に損なわれてしまったのではないだろうか」
「どうしてこのくらいのことを乗り越えられないのだろうか」
「そもそも自分には元から問題があったのではないだろうか」
「自分の人生はもともと上手くいっていなかったのではないだろうか」

など・・・いろいろな感じ方が出てきます。

自分がグラグラしてしまうと、ますます態勢を立て直しにくくなります。

そんなときに身近な人から、、、

「大変な目に遭ったね(=あなたが悪いわけではなく、ただ運が悪かっただけ)」

「これはショックだよね(=同じ目に遭ったら誰もが同じように反応するだろう)」

「何かできることがあったら言ってね。話ならいつでも聞くよ(=私たちの関係は変わらないし、あなたは一人ぼっちではない)」

と、言ってもらえることは大きな安心につながっていきますし、身近な人が自分を気にかけて支えてくれているという感覚は力になります。

具体的に何かをしてもらわなくても、ただ温かく聞いてもらうだけでもかなりの効果があるものです。


まとめ

日常生活上の小さな衝撃であれば、以上のような「いつものやり方」で乗り越えていくことができます。態勢を立て直し、自分がもともと持っている力(人の力を借りることも含めて)を使えるようになれば、たいていの変化は乗り越えることが出来るものです。

そしてそれは単に、「衝撃を乗り越える」という意味を超えて、人間としての成長につながっていくものです。


ところが・・・
あまりにも大きな衝撃を体験してしまうと「いつものやり方」が使えなくなってしまうので、衝撃を乗り越える道が絶たれてしまう、ということになります。

この状態が、『トラウマ』と呼ばれるものです。

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